
株主の皆様におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。また、平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
当社は平成22年3月31日をもって第66期(平成21年4月1日から平成22年3月31日まで)の決算を終了いたしましたので、ご報告申し上げます。
今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
![]()
当期の連結経営成績は、受注高が1,165億1百万円(前期比3.7%減)、売上高は1,156億7千万円(同3.9%減)となりました。損益面につきましては、各事業における売上高減少と利益率の悪化により、営業利益は46億8千3百万円(同32.4%減)、経常利益は48億3千7百万円(同31.1%減)、当期純利益は30億3千8百万円(同21.1%減)という結果となりました。
理由として、2008年の金融危機に端を発した世界規模での景気悪化による個人消費の低迷や、公共投資や企業における設備投資の縮減、主要なお客様である通信キャリアの効率的な設備投資の要請が一層増していることなどが挙げられます。また、光ネットワークなどの情報通信における基盤整備需要が一巡している上、受注工事の小規模化などによる単価減の影響も少なくありませんでした。
![]()
NTTネットワークエンジニアリング事業についてですが、光回線の基盤設備充足やフレッツ光純増数の逓減などにより受注額は安定期に入っておりますが、一定の受注ボリュームが維持されており、当社にとっては従来と変わらず重要な事業となっております。NTT様によりますと、今年も昨年同様の規模で需要が推移すると予測しており、当社でも当分は、現状と同程度の受注が堅調に継続するものと予想しております。
モバイルネットワークソリューション事業に関してですが、現在は次期高速通信インフラであるLTE方式に移行するまでの準備段階にあります。当社には、移動体通信関連の売上比率が高いという特徴がありましたが、当期は売上全体の50%を下回りました。ただ、当事業分野において今後は、スマートフォンの普及によるトラフィック急増への対応や、無線機の切り替えに付随する旧基地局装置の撤去業務などが見込めるという好材料もあります。
ITソリューション事業は、企業の収益や設備投資の減少など、景気の悪化により金融・小売業をはじめとする一般民需市場が停滞気味に推移した影響で、前期同様に苦戦を強いられました。
新規事業として、選択と集中による取り組みを加速してまいりました総合設備エンジニアリング事業においては、放送波のデジタル化に伴うコンサルティング業務やデジタルデバイド解消のための公共工事(IRU)が大幅に伸長し、当期の業績を支えてくれました。どちらも次期にはピークを迎えるであろう時限的需要であり、恒常的な事業にはなり得ないものですが、好機にあればそれを逃さないという当社の機動力が現れた好例と捉えております。

![]()
本年10月に当社は、株式会社コミューチュア、株式会社東電通と、共同持株会社『株式会社ミライト・ホールディングス』を設立し経営を統合いたします。これからも社会やお客様からの期待に応えていくためには、大胆な自己改革、徹底的な効率化、常に新しい分野にシフトし続けることが必要になるという環境認識と、その実現にはそれぞれ1社の力で資源を捻出するよりも、統合や集約によるシナジー効果が有効であるという考え方で3社が一致したという経緯があります。
社名の『ミライト』は、情報通信インフラにおける事業環境が急激に変化するこれからの時代にあって、過去の実績にこだわるのではなく、『未来=ミライ』の新規事業へ発展しようという決意の表明に、その手段である『情報技術=IT』を加えた造語です。
なお、新会社『株式会社ミライト・ホールディングス』の上場に伴い、当社は上場を廃止することとなりますが、今まで当社を支援してくださった株主様方の利益を毀損せぬよう、経営統合する3社における株式割り当て比率の決定には大きな責任を感じ、熟考を重ねました。幸い各社とも上場企業であるため、市場の評価という明確な指標があったことに加え、それぞれに経験豊かなファイナンシャル・アドバイザーの助力を得ながら、可能な限り客観的な評価を行い公正な移転比率になったと自負しております。
なお、新会社の代表取締役社長には私が就任することとなっておりますが、それも含め、3社を一つのグループとして良い方向に導くことができるよう、適材適所に役員の配置を行う予定です。
![]()
経営統合後の事業展開方針としては、今まで当社が歩んで来た道の延長線を進むべきと考えています。つまり、『総合エンジニアリング&サービス会社』の実現に邁進するということです。そしてその中には、注力する3つの柱があります。
1つ目は、情報通信インフラ事業における業務領域の拡張です。今までは建設を介しての関わりが主だったのですが、これからは、上流の企画から、メンテナンスやオペレーションなどの下流に至るまで、ワンストップでソリューションを提供できるよう進化することです。
2つ目の柱は、業務レイヤの通貫対応です。コンテンツやサービスプラットフォームなどの上位レイヤから、下位レイヤにあたるユーザ設備に至るまで、情報通信インフラを挟んだ各レイヤの業務にも対応できる体制を整えます。
最後にして最大の柱である3つ目は、インフラとITが融合することにより初めて可能になるスマートグリッドなどのエネルギー・ソリューションや各種センシング技術の応用による環境対策サービスなどを提供できるエンジニアリング会社を目指すというものです。エネルギー問題、環境問題、高齢化問題など、様々な社会問題をITによって解決する未来はすぐそこに来ています。ですが、それらを1社で担うことのできる会社はまだありません。まさにこれは、情報通信インフラで社会の未来を切り拓くという当社の夢の実現でもあります。
![]()

この度の経営統合が、単に1を3つ束ねただけの効果に終わることのないよう、1×3が5や6の力を発揮することを求め、グループ内の一体感や連帯感を重視しております。江東区の新本社にできる限りの拠点を集中させ、コミュニケーションが活発に行われ、情報交流が円滑化されることにより、各社のベストプラクティスが共有され、改善が進んでいくという期待を持っております。
また、課題としては、今回の経営統合が目指す『総合エンジニアリング&サービス会社』という新しい事業形態にどのように転換していくのかというプランニングと、経営資源の統合効果を出していくためのマネージメントのあり方があると考えております。技術転換を計画的に行いながらも、まずは既存事業の効率化をしっかりと行うつもりでおります。そして、売上と利益を必ず確保するという強い決意をもって策定したのが、『株式会社ミライト・ホールディングス』の中期経営計画であります。
当期の3社の売上合計は、2,553億円にも達します。営業利益の合計は約84億円です。企業価値を高めるための活動も積極的に行っていきたいと思っておりますが、まずは財務基盤をしっかり構築し、統合4年後の2013年度には、2,800億円の売上に対して4%以上、すなわち約120億円の営業利益を何としてでも達成することを目標としています。この数字は、統合に関わるコストがかかったとしても十分実現可能です。また、そうでなければ株主様方の負託に応えるものにならないと考えています。
![]()
業界企業の環境認識は、どこもほぼ共通しているはずです。今はまさに、新しい価値を創造しなくては生き残れない、本当の競争が始まったと言えるでしょう。この規模の上場企業3社による経営統合は、業界では初の試みです。もちろん我々が最初に成果を出し、株主様に還元したいと考えています。どうか今後も、今まで以上のご支援とご指導をお願い申し上げる次第です。今後の我々に、どうかご期待ください。
当ウェブサイトは、証券投資の参考となる情報提供を目的とするものであり、投資を勧誘するものではありません。
投資の最終決定は、投資家ご自身の判断でなされるようお願い致します。
また、掲載情報に関しては細心の注意を払っておりますが、その情報の正確性を保証するものではありません。
当ウェブサイトの内容は、予告なく変更・掲載を中止することがあります。
掲載された情報の誤り等によって生じた損害等に関しまして当社は一切責任を負うものではありませんのでご了承ください。



